ゆうパック料金値上げはいつ?コンビニへの持込&集荷で割引額拡大?
2015/05/22
アベノミクスと言われて久しいですが「消費税増税」「円安による値上げ」などで、庶民の生活は、
圧迫され気味でアベノミクスの恩恵を受けていない様に感じているのは筆者だけでしょうか?
そんな中、日本郵便が宅配事業「ゆうパック」の料金を値上げすると発表しました。
今回の値上げは1992年以来23年ぶりの値上げであり、平均4.8%の値上げとなる旨、
読売新聞が報じています。
今回はこの「ゆうパック」の
・値上げ開始日
・値上げ新料金
・値上げの理由
・今回の値上げでコンビニなどへの持込割引額が拡大?
・ヨドバシカメラの配送料への影響は?(個人的な興味w)
について調べてみましたので、ご紹介したいと思います。
ゆうパックの値上げ開始はいつから?値上げ料金は?
一体いつから値上げとなるのでしょうか?
日本郵便のHPを確認しますと、値上げの開始は、
2015年8月1日からとなる様です。
あと2ヶ月ちょっとですね。
そして気になる値上げ料金ですが、上げ幅は
30〜320円となる様です。
かなり幅がありますね。
かなりざっくりなので、日本郵便HPに出ている値上げ後の料金表を以下に載せました。
と、料金を確認する前にまずは配送の料金を決める為の以下「地帯表」をご覧下さい。
この地帯表の見方としては
左欄が「発送元」、上欄が「お届け先」です
1=第1地帯 は発送エリアとお届けエリアが近く
・
・
・
7=第7地帯 は発送エリアとお届けエリアが遠い
と認識頂ければ結構です。
→例えば北海道から九州に60サイズの物を送る際は、第7地帯となります(表1赤枠部分)
この地帯表を踏まえて、こちらの料金表をご覧下さい。
各欄の上段の数字が値上げ後の料金。下段の()内数字は値上げ前からの上げ幅となっています。
最小値上げ幅である+30円は、60サイズのみで第一地帯と第二地帯までとなっています。
(塗潰し赤色部分)
最大値上げ幅である+360円は、170サイズの第一地帯(県内)のみとなっています。
(塗潰し赤色部分)
%としては、4%(+30円)〜18%(+360円)くらいの値上げになるんですね。
ちょっと待ってください。
読売新聞の記事(冒頭に述べた)ですと、平均4.8%の値上げと言っていましたよね?
そこで、各欄の値上げ率を計算してみると、「第1地帯の県内」「170サイズ」を除くと値上げ率は
おおよそ4%台に収まりました。
逆に「第1地帯の県内」「170サイズ」は値上げ幅が10%以上がほとんどで、
特に「第1地帯の県内(赤線枠内)」については値上げ幅が大きいですね。
これは何を意味するかというと、ゆうパックを利用する際の主要なサイズは、
60〜160サイズが大部分を占めるということです。
つまり「第1地帯の県内」「170サイズ」はニーズが少なく、利用頻度も低いと推測されます。
日本郵便としては、儲からない路線(上記2つ)を極力排除し、主要取扱層(60〜160サイズ)に集約することで、
省力・効率・合理化を進めたいと思っているのではないでしょうか。
ちなみに、この「第一地帯の県内」というのは、発送エリアとお届けエリアが同県内のことを指します。
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コンビニ等への持込で割引額が拡大?
今回の値上げに際し、逆に既存の割引サービスで割引額が拡大したものもありますのでご紹介します。
①持込割引
郵便局やコンビニエンスストア等ゆうパック取扱所に直接お持ち込みすると値引きを受けられるサービス。
値上げ前までは1個あたり100円の値引きでしたが、値上げ後1個120円割り引きしてくれます。
②同一あて先割引
1年以内に発送した宛先へ再度送る際に受けられるサービスです。
1年以内の送り先ということと、その際の宛先が記載されているゆうパックラベル控えを添付することが条件。
1 個につき60円割り引きしてもらえます。
③複数口割引
同じ宛先に同時に2つ以上送ると受けられるサービス。1個につき60円割り引きしてもらえます。
④往復割引
ゴルフ・スキーゆうパック、空港ゆうパックを往復で利用した場合に受けられるサービスです。
復路運賃から120円割り引きしてもらえます。
この様に「割引額を拡大した」と日本郵便は言っていますが、よ〜く考えると、割引額が拡大したというよりは、
もともとの値上げ幅が大きい為、割引サービスの割引額が大きく見えているだけとも言えます。
この割引額を大きく見せることの狙いとしては、送り主が安く送りたいからと集荷場所へ直接持ち込ませ、
同社の集荷という手間を減らし(集荷場所の集約)効率化を図り、コスト削減につなげたいというのが狙いだと思います。
効率化を進め、コスト削減により収益向上を図りたいという志向は企業であれば当然です。
この様な理由から今回の値上げとなったのでしょうか?
更に詳しく見てみたいと思います。
値上げの理由は?
日本郵便は、今回の値上げの理由を「人手不足で配送にかかるコストが増加」としています。
日本郵便の鶴田信夫執行役員は値上げ発表の記者会見でこう述べています。
「経営の効率化を進めても、増加する人件費を吸収することが難しくなっている。今後サービスを拡充しながら、顧客満足度を維持していきたい」
今回の値上げは「人件費」の増大なんですね。
人件費をあげなければ、人が集まらないという深刻な現状があるんですね。
そこで疑り深い筆者は、本当に人件費が増大しているのか同社の決算書から数字で確認してみました。
まず日本郵便の売上高(同社では営業収益との項目)をご存知でしょうか?
日本郵便の売上高は2兆8,191億円となっています(2015年3月)
でかい、でかすぎる。
なんとこの売上規模は世界第5位なんです。同社は元々世界7位の物流会社でしたが、
ここ近年、海外の物流会社へ積極的に資本提携や買収(M&A)を行い、急速に巨大化しています。
第7位の頃は1兆7,000億円くらいでした。
そして今年(2014年度)の業績を前年度の業績と比較すると
売上は102%増加
費用は103%増加
となっていますね。
費用の増加率の方が大きいですね。費用嵩み収益を圧迫していそうです。
ちなみに人件費は前年よりもどれくらい増えているんでしょう。その増加増価額はなんと、
+260億円(計2兆673億円)
も増えているんです!
人件費で260億円増加って、、、そりゃ値上げしたくもなりますな。。
日本人の平均年収である442万円で割ると、約6千人分の年収に相当するんですね!
個人的には人件費増もあると思いますが「郵便」を取り巻く環境の変化も値上げの要因の一つ
ではないかと思っています。
日本郵便の取扱う物量は年間で220億36万通(個)にものぼります。
これは日本人一人当たり183通(個)発送している計算になります(2日に1回)
そしてこの物量の内訳は「郵便物」「ゆうメール」「ゆうパック」の3つに分類されます。
この内、82%を占めるのが「郵便物」です。
ゆうメールで15%、ゆうパックで3%という構成となっています。
この構成比を見ると、値上げするなら「郵便物」を値上げした方が、大きな収益をもたらす
と思うのは筆者だけでしょうか?
なぜ、構成比の小さい「ゆうパック」なんでしょう?
ここからは推測ですが、郵便物はインターネットの普及に伴い、今後減少していくのではないかと思います。
手紙は減り、メールやSNSなどネットを使った手軽な連絡手段は今後もさらに進化すると思われます。
ですので、郵便物の需要が上昇に転じることはまずあり得ないと思います。
それを裏付ける様に、日本郵便の決算報告書内では郵便物の取扱量は明らかに減少トレンドを辿っていますね。
そして、その逆に伸びているのが、ゆうメールとゆうパックなんです。
日本郵便は、この2つの構成比率は今は小さくとも、いずれは収益を支える大きな柱に伸びる
と見据えているのではないでしょうか?
よって、ゆうパックについて値上げしたではないでしょうか?
ヨドバシカメラの配送料の値上げについて
こちらは完全に個人的な興味から書いていますw
ヨドバシカメラの店舗で購入した場合、配送料金は商品や配送地域により料金はまちまちですが、
今回のゆうパック値上げで配送料金があがったりするものでしょうか?
またヨドバシドットコム(ヨドバシカメラのネットショップ)の全国配送無料サービスはどうなるのでしょうか?
気になったので、ヨドバシカメラの店員さんに聞いてみました。
結論から言うと「今の所は値上げはない」とのことでした。
この”今の所”というのが気にはなりますが。。。
確かに今回のゆうパックの値上げ報道を見ると「個人向けサービス」となっていますから、
企業との契約運賃は値上げとはなってせん。よって、現時点では値上げとならないのでしょう。
ただ日本郵便は現在は個人向けサービスに限定していますが、大口の企業との個別契約も今後、
契約更新の際に値上げ交渉を行っていくといっていますので、今すぐの影響はなくても、
いずれは影響がでる可能性があるでしょうね。。。
まとめ
筆者も会社員として流通に携わっている身なので、近年物流費があがっているのは、
身をもって体感しています。
物流費があがっているのは、まさに人件費の上昇が要因です。
そして人件費上昇の要因としては、
オリンピック需要で建設関係に人が引っ張られており、人手不足が慢性的に発生していることや、
2012年の関越道でのバス居眠り事故の影響で過重勤務が露見し、現在国交省から全国の物流会社へ、
ドライバーの勤務時間を適正化するよう指導されている現状もあり、
一人当たりの勤務時間の短縮をせざるを得なく、結果、さらに人を雇うことで対応するという
状況になってきていると言われています。よって人件費があがっているでしょう。
ただ、これまでの運賃や人件費がおかしく、この値上げによって本来の人件費になったとも言えるのかもしれません。
早く国内の景気が良くなって、こういった値上げ後の料金が適正だと思える日が来る日を期待したいものです。。。
長々とお読み頂きありがとうございました。
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