箱根山の噴火と地震被害を予測！2016年の箱根駅伝は開催できる？

箱根山の火山活動が活発化しており、おととい気象庁が噴火警戒レベルを１から２に引き上げました。
箱根山が噴火した場合、被害の範囲や影響はどれくらいになるのでしょうか？
そんな箱根山について調べてみました。

箱根山について

箱根山（はこねやま）は、神奈川県足柄下郡箱根町を中心に、神奈川県と静岡県にまたがる火山体の総称である。富士箱根伊豆国立公園に指定されている。
※Wikipediaより

Wikipedeiaより

地図を見てもらえれば分かりますが、阿蘇山の様に箱根山はカルデラ火山です。
箱根山は一つの山ではなく、複数の連山の総称なんですね。

最高峰は「神山(かみやま）」で標高は1438mとなっています。
そのほか、駒ヶ岳や二子山などで箱根山を形成しています。

大涌谷や早雲山、湯の花沢など複数の噴気地帯がある山です。

箱根山って単一の山かと思っていました。

箱根山は年間２０００万人以上が訪れ、また箱根駅伝でも有名な観光地ですよね。
そんな箱根山が活火山であったとは知りませんでした。
そんな箱根山のこれまでの噴火の歴史を見てみましょう。

噴火の歴史について

箱根山は現在、もともとの標高の半分と言われています。
半分になったのは噴火の影響とのこと。

山の半分を吹き飛ばす噴火ってすごいですね。。。
ということは、噴火以前は富士山に匹敵する山だったということですね。

ちなみに箱根山の最後のマグマ噴火っていつだったんでしょうか？
調べてみると、最新の噴火は約3200年前だった様です。

このマグマ噴火によって、神山の北側の冠ヶ岳が形成され、
山体崩壊の影響で川が堰き止められて、芦ノ湖が出来ました。

その後も、これまでに３回ほど「水蒸気」噴火が発生したとされています。

ちなみに「マグマ噴火」と「水蒸気噴火」の違いですが、

マグマ噴火は、地下のマグマが、火口から溶岩流や火砕流、噴石などになって噴出する現象。

水蒸気噴火は、マグマの熱で近くにある地下水が熱せられることにより、
大量の水蒸気が急速に発生して圧力が高まり爆発を起こす現象。

今回は、５月３日に大涌谷周辺の温泉施設から水蒸気が通常よりも勢い良く噴き出していることがわかり、
これが水蒸気噴火の予兆ではないかと見られ、今回の警戒レベル引き上げに至ったのです。

ちなみに警戒レベルは以下の様に設定されています。

・レベル1(平常)
【状況に応じて火口内への立入規制等】
火山活動は静穏。一時的な地震の増加など。

・レベル2(火口周辺規制)◆現在の噴火警戒レベル(5/6 6時～)◆
【住民は通常の生活　火口周辺への立入規制等】
地震活動や熱活動の活発化、山体の膨張を示す地殻変動等、
状況により火口周辺に影響を及ぼす噴火の発生が予想される。

・レベル3(入山規制)
【住民は通常の生活(状況に応じて災害時要援護者などの避難準備等)　
登山規制・入山規制等危険な地域への立入規制等】
地震活動や熱活動の活発化、山体の膨張を示す地殻変動等、
状況により居住地域の近くまで影響を及ぼす噴火の発生が予想される。

・レベル4(避難準備)
【警戒が必要な居住地域での避難準備、災害時要援護者などの避難等が必要】
有感地震の多発や顕著な地殻変動等により、居住地域に重大な被害を及ぼす
噴火が発生する可能性が高まっている。

・レベル5(避難)
【危険な居住地域からの避難等が必要】
溶岩流や火砕流の発生など居住地域に重大な影響を及ぼす噴火の発生。
規模の大きな火山性微動の発生等、居住地域に重大な被害を及ぼす噴火の発生が切迫している。
小規模噴火が発生し、火口から約2km以内に大きな噴石飛散、
火砕サージ(火山の噴出物がガスを伴い高速で流下)が発生。

噴火の可能性と被害予測について

では箱根山の噴火可能性及び、仮に噴火した場合の被害予想はどれほどのものなのでしょうか？
首都東京への影響も気になるところです。

箱根山と富士山と地下では繋がっているともいわれていますから、富士山の噴火連動などの可能性もあるりそうで心配です。。。

あまり過剰に恐れてもいけませんが、気になって仕方がないです。。。

ちなみに東日本大震災前には火山の噴火が活発化しているという事実も、、、
噴火と地震の関係についての記事はコチラ→火山噴火は大地震の前兆？この関係から次の発生時期の予測は可能か

噴火の可能性

気になりますね。

可能性はあくまで予測の域を出ないので、国内になるその他の活火山で、
且つ警戒レベルが２以上の山はどれくらいあるのか調べてみました。

この地図を見てもらうと、現在の箱根山と同様の環境にあるのは、
群馬県の「草津白根山」であることがわかります。

ではこの草津白根山はいつから「警戒レベル２」に引き上げられているかというと、
昨年（2014年）6月からとなっている様です。

ということは引き上げから11ヶ月が経過しています。

よって、今回の警戒レベルが２になったからといってすぐに噴火するという訳ではないことがわかります。

被害予測

まず箱根町の「火災防災マップ」を見てみると

箱根町HPより

この地図から見ると、水蒸気噴火が起きた場合、

①噴石の落下する範囲は、

火口から500m〜1.5km範囲

②火山灰の降灰する範囲は

火口から２km範囲
（1km半径で10cm、2km半径で1cmの積灰の可能性あり）

に被害が及ぶとしています。

ただ噴煙は成層圏まで上がりジェット気流に乗って、広範囲に広がり、
この範囲だけでは収まらないでしょうね。。。

そこで富士山の防災マップを調べたところ降灰範囲のシミュレーションマップがありましたので、以下に載せました。

出典「富士山火災防災マップ」

東京、思いっきり被害受けますね。。。
これは富士山だからと思ったあなた！箱根山だからといって安心はいけません！

なんと箱根山の噴火の威力は、富士山に比べなんと

１４倍

も威力があると、ネット上で騒がれているんです！

１４倍ってどんだけっすか。。。ま、あくまでネット上の情報なので真偽のほどは不明ですが。

箱根町の対策措置

現在、箱根山がある箱根町ではどの様な対策を講じているのでしょうか？
箱根町としては以下の措置を取っている様です。

交通規制

◆大涌谷自然研究路の閉鎖　
◆ハイキングコースの一部区間の閉鎖
◆県道734号線の大涌谷三差路から大涌谷方面への通行禁止
◆箱根ロープウェイの全線運休
◆姥子～大涌谷間の自然探勝歩道の閉鎖

すでに大涌谷への立ち入りは禁止されており、箱根ロープウェイ（早雲駅から姥子駅間）は止まっています。

ですので、箱根山の近くの使用できる道路は「県道７３４号線」のみなんですね。

裏を返すと、噴火時に逃げられる道路はこの７３４号線のみ。
相当な混雑（渋滞）が予想されます。この道を使い国道１号線に出るしかないでしょうね。

いずれにしても、避難道路本数が少ないので近隣の住民の方や、観光客の方は十分に気をつけて頂きたいものです。

箱根のホテルにキャンセル相次ぐ

この警戒レベル引き上げで、箱根町のホテルが打撃を受けているとのこと。

実際に筆者の友人もGW中に箱根のホテルをダメもとで予約にチャレンジした所、
GWにも関わらず、難なく取れた様です。

このことからも予約キャンセルが相次いでいることがわかります。

今はツツジが見頃を迎える季節であり、例年ホテルは満室になるのが普通なんですがね。

山の下の湯本周辺はそれ程でもなさそうですが、山の上の強羅や千石原、
芦ノ湖周辺は目に見えて観光客が減っているようですね。

箱根駅伝はどうなる？

箱根に関連して、まだまだ先ですが「箱根駅伝」は開催出来るのか気になります。

そこで箱根駅伝の箱根町周辺のルートを見てみましょう。

このルートを見ると国道１号線沿いなので交通規制範囲内には入っていませんので、
「現時点」では問題なさそうですね。

ただ、いつ噴火するかわからないのに大会を開催するかというと、どうなんでしょう？

個人的には来年１月の開催はルート変更もあると予想します。横浜あたりで折り返しなど。

またこちらは個人的に気になるのでわかり次第最新情報を載せていきます。

まとめ

日本は火山国であるので、遅かれ早かれ、箱根に限らず、どこかでこの様なケースは出てきてしまうものです。
昨年は、御嶽山噴火で多くの方が命を落とされるという、悲惨な事故が起きました。
そんな被害を受けた方々に報いる為にも、行政含め今回の箱根山の噴火にも備えて頂きたいものです。
まだまだ気象庁を中心に調査段階ですが、今後も注意深く観察頂き、危険な兆候などが出ればいち早く伝えて欲しいですが、
風評被害も出てきているので、正確な情報の提供を望みますね。

今回の箱根山の噴火兆候は、しばらく様々な所に影響を及ぼしそうです。
今後も最新情報が出てきたらアップしていきたいと思います。