エシカルファッション×伊勢丹!鎌田安里紗とINHEELSのコラボが話題!

伊勢丹新宿店が5月11日から19日まで、人気モデル監修の若者向けのエシカルファッションキャンペーンを展開するみたいです。
その名も「＃ETHICAL NOW」
最近この「エシカルファッション」ってよく耳にしませんか？
そんなエシカルファッションと、エシカルを取り上げる伊勢丹、そしてその仕掛け人についてご紹介致します。

エシカルファッションとは

まずエシカル（ethical）とは、英語で「倫理的」「道徳上」という意味の形容詞です。
エシカルファッション＝「倫理的なファッション」とはどういうことでしょう？

その前に、あなたが今着ている服がどういう過程を経て作られているかご存知でしょうか？
詳しく知っている人はそれほど多くないと思います。
現在若者を中心に人気のある服は「ファストファッション」と呼ばれる安くてオシャレなものが主流です。
ブランドでいうと「H＆M」や「Forever21」、「GAP」そして「ユニクロ」等々・・
店舗へ行くたびに新しい商品が大量に積み上げられてます。それもかなり廉価に。
私のような庶民には、手軽にオシャレができるこの様なブランドは強い味方です。
ですが、あの安さは一体どのようにして実現しているのでしょうか？

実は、我々が安くオシャレ（大量生産大量消費）を享受出来ている現実は、悲惨な生産現場の上に成り立っているのです。
生産現場では、環境汚染や人身事故、過重労働が起きており、今そういった環境に対して世界中から疑問の声や視線が投げかけられているのです。

バングラデシュ建物崩壊事件

生産現場の悲惨さを物語る事故の一例をご紹介します。

2013年４月、バングラデシュはダッカ近郊のアパレル工場ビルが倒壊し、1100人以上が亡くなる事故が発生しました。
この工場はファストファッションの生産を行っていて、安く、且つ大量の服を作るために、建物の許容範囲を大きく超える3000人以上がすし詰めとなって働いていました。
その上、違法に大型発電機を置き、大量のミシンを動かしたりすることで崩壊に至ったのです。
この衣料工場の経営者は当局より再三忠告を受けていたにも関わらず、それを無視して操業を続けていたのです。
この事故をきっかけに、ファストファッションの途上国における劣悪な労働・環境が浮き彫りとなりました。

この事件以外にも

中国：ジーンズ工場付近の川が染料や脱色材が混ざった何トンもの排水で真っ黒に汚染。
インド：コットン生産地において劣悪な労働条件下で児童労働が横行。

等々。。先進国の人々が低価格で常に新しいファッションを求めることが出来る代償には、途上国の環境破壊、労働者の人権無視といった現実があるのです。

この様な人権を軽視した劣悪な環境での低賃金労働や環境破壊を止める為、倫理的な価値を持ち、公正な取引で（フェアトレード）、環境に配慮した持続可能なファッションを目指そうというのが、「エシカルファッション」なんです。

＃ETHICAL NOW　＠伊勢丹について

日時：５月１１日から１９日までの９日間

会場：伊勢丹新宿店　２階「イセタンガール」にて

若者向けのエシカルファッションキャンペーンを展開する。ポップとキュートさを意識した９のブランドが展示・販売され、監修には、人気ファッションモデルの鎌田安里紗さんを迎える。同キャンペーンを企画したINHEELS（インヒールズ、東京・渋谷）共同代表の岡田有加さんは、「エシカルファッションの長年の課題であった若年層へのリーチを進められるはず」と期待を込める。

実は伊勢丹はエシカルファッションを早くから取り扱い始め、日本のデパートの中では先駆け的存在です。
一つのファッションや商品がもつストーリーを大事にしているからこそ、この様なキャンペーンを積極的に主催するのでしょう。
さすが伊勢丹。

鎌田安里紗って誰？

ところで監修を行っている「鎌田安里紗」さんってどんな方なんでしょう？

名　前：鎌田 安里紗（かまだ ありさ）　愛称「ありちゃん」
誕生日：1992年7月21日
年　齢：２２歳
出　身：徳島県
職　業：大学院生兼ファッションモデル

彼女はモデルをしながら2011年、慶應義塾大学総合政策学部に現役合格。
大学でエシカルファッションやフェアトレードを学び、モデルとしての影響力を生かしそれらに関する情報発信を積極的に行っています。
そして現在は同大学の、政策・メディア研究科修士課程（大学院）へ進学しています。

大学院では、ソーシャルイノベーションやソーシャルビジネスの研究をしながら途上国支援活動にも精力的に取り組んでいるそうです。
それにしてもすごい経歴の持ち主ですね。モデルをしながら一流大学へ合格するなんて才女ですね。
（失礼ですが）最初に写真をみた印象からは、この様な社会貢献活動を行っている様には見えませんでした。。。

そして、キャンペーン初日より200個限定で、鎌田さんがデザインした「SPELL BAG」が販売されます。
前回は販売直後に即完売したそうなので、気になっている方は早めに来場した方がよさそうですね。

また、5月17日（日）には、パーティーやイベントで廃棄された花を再生させた材料を使い、オリジナルリングを作るワークショップが開かれ、鎌田安里紗さんも参加するのでファンならずとも、こちらも要チェックですね。

どんなエシカルファッションブランドが出店するの？

９つのブランドのうち、現在分かっている３ブランドをご紹介いたします。

INHEELS

※公式HPから引用 

テーマは「Who said ethical is not sexy?」（エシカルがセクシーじゃないって誰が言ったの？）
社会貢献のイメージにありがちな「ナチュラル」なイメージだけではなく、刺激的でセクシーな若い女の子達のリアルクローズを展開。この伊勢丹新宿のキャンペーンの企画をしたのも、このINHEELSです。キャンペーンでの売り上げの一部はフェアトレード工場を通じ、ネパールの貧困地域の教育・医療支援に活用されるそうです。

VEGANIE（ヴィーガニー）

※公式HPから引用

テーマは「人や動物を力づける」
インドの貧困地域で暮らす女性や職人との企画生産や、インドの地方で途絶えてしまいそうな伝統工芸の職人との製作による小物のエシカルブランドです。（ストールやクッションカバー、バッグ、アクセサリー等）

Feliz（フェリーズ）

※公式HPから引用

テーマは「子供たちが未来に夢や希望を持ち、それに向かって進める社会」「地球上の人・動物・自然が調和を持って共生する世界」
フィリピンのお母さん達に製作を依頼しているアクセサリーのエシカルブランド。

まとめ

これからは、オシャレの裏側を考えて行動・消費をしないと本当の意味での「オシャレ」にはならないのかもしれません。
近年では食の問題などもあり、すべての商品やサービスについてのトレースに関心が高まっています。
トレースの関心が高まれば高まるほど、悲惨な現実を知ってしまうこともあるかもしれません。
エシカルファッションを選ぶことで、その様な悲惨な現実を少しでも減らすことが出来るのですね。
みなさんも是非この伊勢丹新宿の「＃ETHICAL NOW」に足を運び、＃ETHICAL NOWをタグ付けしてSNSで共有してみてはいかがでしょうか？

また、4月24日は世界「Fashion Revolution Day」でした。これはファッション産業のあり方を問い直すための国際的なキャンペーンであり、この日は世界中で服を裏返し「#whomademyclothes（私の服を作ったのは誰？）」というタグをつけた写真がSNSにアップされました。このタグは現在でもインスタグラムや他SNSで使われています。

エシカルファッションは特別なものではなく、ごく当たり前の選択肢になる日も近い様な気がします。